日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2024年4月18日話す前に伝えたいことをはっきりさせよう

 

★言いたいことが伝わらない


日本話し方センターの話し方教室ではスタート時に、受講生に改善したいことをアンケートに書いてもらっています。

講師は常にそのアンケートを見ながら、受講生一人ひとりに応じたアドバイスを行っています。

このアンケートで一番多い改善点は、「人前であがらずに話したい」というものです。

そして、それと同じくらい多いのが「相手にきちんと伝わる話ができるようになりたい」ということです。

例えば、上司に「何を言っているのかわからない、もっとわかるように言ってください」と言われた経験は、私も含めて誰にでもあると思います。

そう考えると、相手に伝わる話をすることは、誰にとっても難しいことなのかも知れません。

今回はこの原因と改善のポイントについてお話します。


★伝わらない話の意外な原因


相手に伝わる話をするためにまず必要なこと。

それは何だと思われますか?

意外に思われるかも知れませんが、それは『伝えたいことを明確にする』ことです。

私たちは、話す前に何を伝えたいかはっきりしている、と思って話し始めます。

しかし、その伝えたいことを意外にはっきりさせていないことが多いのです。

「話しているうちに何が言いたいのか分からなくなった」

話し方教室の受講生には、こう仰る人が多いのですが、その原因の大半が、伝えたいことを曖昧にしたまま話していることにあります。

★短い言葉でまとめる


では、伝えたいことをはっきりさせるには、具体的にどうすれば良いのでしょうか。

そのポイントは3つあります。

1つ目は、伝えたいことを 短い言葉でまとめることです。

例えば、あなたが上司に報告した際に、上司から「要は君が言いたいことは、A社から製品Bを1万個受注できそうだ、ということだね」などと言われることがあると思います。

この場合の「A社から製品Bを1万個受注できそうだ」というのが、まさにあなたの伝えたいことなのです。

この伝えたいことを、話をする前に短い言葉でまとめておくのです。

朝礼のスピーチなら「安全運転を心がけよう」

会議での報告なら「担当プロジェクトは予定通り進捗している」 など

相手に、「要は〇〇ということが言いたいんだね」と言われる前に、伝えたいことを端的にまとめておきましょう。

 

★主語+述語の文章でまとめる


2つ目は、伝えたいことを文章のの形式でまとめることです。

伝えたいことを「安全運転について」「担当プロジェクトの進捗報告」といった、名詞をつないだ言葉でまとめることがあるかも知れません。

しかし、こうしたまとめ方では伝えたいことがはっきりしないので、避けるべきです。

伝えたいことは、短い言葉であっても具体的にせねばなりません。

名詞をつないだだけのまとめ方では、抽象的なものにしかなりません。

それを話ながら具体的なものにしていかねばならないので、話が混乱してしまうのです。

ぜひ、文章の形でまとめることを心がけてください。


★最低限の5W1Hを入れる


そして3つ目は、最低限の5W1Hを入れることです。

前述の例で「A社から受注が取れそうです」と言うと上司は「どの製品で 何個売れるの?」という疑問を持ってしまいます。

相手がその場で知りたいと思うことは入れておくべきです。

なお、「来月中にA社から製品Bを1万個受注できそうです」と言っても良さそうですが、『来月中』は入れなくてもよいかも知れません。

真っ先に伝えたいことは『1万個の受注が取れそうだ』ということです。

それをまず伝えた後に、いつの受注か伝えても十分納得できる報告になるでしょう。

最低限の『伝えたいこと』を端的に伝えることが大切なのです。

 

★専門家の指導の下、伝わる話を身につける練習をしましょう!


日本話し方センターのベーシックコースでは、伝わる話し方のポイントを講義で伝え、実習で何度も繰り返し実践することでご自身のスキルにしていただいています。

話し方の専門家である講師が受講生一人ひとりに応じた適切なアドバイスで成長をサポートしています。

ぜひ受講をご検討ください!
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